学校支援サービス 公益社団法人子どもの発達科学研究所

こころの健康観察

NiCoLi(ニコリ)

定期的なメンタルヘルス調査により
介入支援の必要な児童生徒を抽出

子どものメンタルヘルスを可視化
支援が必要な児童生徒を早期発見するツール

               

NiCoLiのコンセプトは、子どもたちの「こころの見守り」です。見えにくい子どものメンタルヘルスを確認するだけでなく、問題があった場合、すぐさま介入支援を行えるよう、適切な対応フローに沿って設計されています。つまりNiCoLiは、子どもが抱えるメンタルヘルスの問題に対し、早期発見・初期介入を促すための重要ツールと言えるでしょう。
弊所では、メンタルヘルスの支援ニーズを判断するために二段階のスクリーニングを提案しています。まずデジタルアンケートNiCoLiで全体へのスクリーニングを行い、メンタルヘルスの状態を測定。その後、リスクが高いとされた子どもへ面談実施などのフォローアップアセスメントを行い「支援ニーズの高さ」を判断、介入支援につなげます。NiCoLi導入校に対しては、フォローアップアセスメントに必要な質問項目やマニュアルの提供も行っています。

Point 1

NiCoLi(ニコリ)も
また科学に基づくツール

NiCoLiは、科学的根拠があると国際的に認められている質問項目を採用しています。また、NiCoLiで採用した一次スクリーニングから介入支援のための二次スクリーニングという方法(マルチゲートアプローチによる多段階スクリーニング)については、子どものメンタルヘルススクリーニングにおいて有効であることが科学的に証明されています。
弊所では、NiCoLiから得られたデータをもとに大学等と連携して研究を進めており、教育心理学会、日本LD学会(LD:学習障害)などで注目を集めているところです。これまでの国内での研究では、NiCoLiのように、継続してメンタルヘルスに注目して調査を行っていくことにより、子どもの抑うつや不登校の改善が見られたという結果が示されています。

スクリーニングについて

               

「スクリーニング」とは、支援ニーズのある児童生徒を見つけるために行う、評価システムの一つです。【マルチゲートアプローチによる多段階スクリーニング】では、大規模なアンケートでリスクが有る子どもを特定し(一次)、次にその子どもに面談などを実施して支援ニーズの高さを評価(二次)。複数回に分けて聞き取り調査を行うことで、メンタルヘルスのリスクを科学的に明らかにするスクリーニング方法です。 

Point 2

2020年から自治体に導入
デイケンとの連携も

               

NiCoLiが最初に自治体に導入されたのは2020年です。2024年時点で、すでに20万人以上の児童生徒が実施し、現在も多くの学校に導入されています。また、NiCoLiを導入する学校では、同時に弊社のデジタル調査ツール「デイケン」(朝の健康観察)も実施するケースが多くみられます。日々のメンタルヘルスを見るのがデイケン、定点的にメンタルヘルスをしっかり深く見るのがNiCoLiという明確な目的を持ったツール活用で、児童生徒の見守りを実践しています。

Point 3

メンタルヘルスの支援方法までサポート

弊所では、NiCoLiに限らず、すべての調査ツールの提供において、データを得た後の対応(アクション)を大切にしています。重要なのは、リスクが高いと判断された児童生徒への適切な対応です。そのため、現場の判断・対応に迷いが生じないようサポートを行っています。
特に、メンタルヘルスの支援が必要となった場合は、病院など外部機関との連携が発生することも考えられます。そういった際の対応方法も含め、学校・自治体向けのマニュアルや研修・フォローアップアセスメント等を提供し、支援の流れをサポートします。

Point 4                        

アンケート結果の閲覧について

               

児童生徒の回答は、即時に自動分析され、クラス別一覧と個人の詳細画面、2種類で確認することができます。
クラス別一覧では、児童生徒のメンタルヘルスの状態を数値で表示。アラートが色別表示されるなど、一目でクラス全体のこころの状態がわかります。
フィードバック個票(個人ごとの結果)は、メンタルヘルスの状態の解説、および一人ひとりに向けたアドバイスを印刷もしくはPDFで出力することができ、面談等でご活用いただけます。加えて、先生用の画面では、分析結果の解説も表示され、児童生徒の状態を把握できます。

さらに詳しい内容をお知りになりたい場合は、以下より資料請求いただけます。

Summary

NiCoLi(ニコリ)
仕組み

  • NiCoLiは、児童生徒のメンタルヘルスを可視化するためのアプリ
  • 科学的根拠(エビデンス)があると国際的に認められている質問項目を採用
  • 入力されたデータから児童生徒や保護者へのフィードバックシートを生成、面談等に活用可能
  • NiCoLiによって支援ニーズが高いと判断された児童生徒については、二次スクリーニングを行い、介入支援を開始
Feature

NiCoLi(ニコリ)の特長

                       

大人からは見えづらい「子どものこころの状態」を科学的根拠のある質問項目により深く調査、早期支援に繋げます。結果は、児童生徒一人ひとりにつき、個別のフィードバックシートが自動的に作成されます。
NiCoLiの回答からメンタルヘルスの「リスクあり」と考えられる児童生徒に対する支援を検討するための「フォローアップマニュアル」と、より詳細な情報を取得するための「フォローアップアセスメント(二次スクリーニング)」を用意。スクールカウンセラーや医療機関との連携の際にも活用できる資料を提供します。

  • 早期兆候を示すメンタルヘルスの不調を科学的根拠を元にスクリーニングし、早期介入を促進し、深刻化を防止

  • 生徒個別のフィードバックシートで、児童生徒が自身の状態を把握したり、保護者との共有が可能

  • 科学的根拠(エビデンス)に基づく二次スクリーニングにより子どもの支援ニーズを逃さずキャッチし、迅速かつ的確な支援に繋ぐ仕組み

  • 弊所の他ツールと連携し、子どものメンタル状態や、取り巻く学校環境まで多面的なアセスメントが可能

Benefit

NiCoLi(ニコリ)の効果

NiCoLiおよびフォローアップアセスメントシステムを活用した二次スクリーニングを行うことで、見えづらいメンタルヘルスの問題を明らかにし、計画的な指導・支援が可能となります。また、NiCoLiの結果は、児童生徒・保護者双方にフィードバックすることで子ども自身のメタ認知育成のほか、家庭内での子どもの様子について関心を高めるきっかけとなります。これまでの国内での研究では、NiCoLiのように、継続してメンタルヘルスに注目して調査を行っていくことにより、子どもの抑うつや不登校の改善が見られたという結果が示されています。

  • 1

    児童生徒のこころの状態や取り巻く環境について把握した上で、指導・支援を計画することができます。

  • 2

    日ごろの指導によって児童生徒のメンタルヘルスが改善されたかを客観的に確認することができます。

  • 3

    児童生徒が自分自身のこころの健康状態を振り返り、こころの大切さに気づくことができます。

Usage

NiCoLi(ニコリ)の利用

児童生徒のアンケート回答画面では、低学年と高学年で言葉を調整(ひらがなと漢字の切り替えで読みやすく)するなど子どもの負担に配慮しています。先生用確認画面では、リスクのある回答結果をカラーでわかりやすく表示。分析結果として、先生向け解説と児童生徒向けアドバイスが項目ごとにフィードバックされます。

  • point01

    児童生徒回答負担に配慮、低学年と高学年で言葉や選択肢を調整

  • point02
                                   

    心配な分析結果をカラーでハイライト

  • point03

    児童生徒個人の分析結果とともに、先生向け解説と児童生徒向けアドバイス

Other

調査ツールの組み合わせにより、
多角的な課題解決が可能です

他のツールとの組み合わせにより、子どもの心身を多角的に把握。より精緻な分析ができ、多様な課題に対して個々に応じた支援も可能です。各調査ツールを組み合わせることで、いじめとメンタルヘルスなど、見えづらい相互関係を推測しやすくなり、個々の子どもの状態を多角的に分析することができます。
さらに、教職員向け動画研修により、問題の本質に基づいた具体的な判断が学校単位で可能となります。