いじめ予防ゲミワ・絵本読み聞かせ「特活(小6)」
実践例
全国で行われているいじめ予防プログラムの実践レポートをご紹介します。ゲミワをはじめ、ワークブックの活用、いじめ予防絵本による読み聞かせなど、さまざまな形で展開されています。

静岡県袋井市立三川小学校
(2~6年生の4クラスで実践)
ゲミワで学び「いじめ、みちゃった!」の絵本読み聞かせにつなげる6年生たちの「いじめ予防プログラム」
いじめ予防ゲミワに加え、子どもの発達科学研究所監修「いじめ、みちゃった!」の絵本を活用した授業が袋井市立三川小学校にて行われました。シンキングエラーカードの活用、他学年に絵本を広める計画、そして読み聞かせの実践と、子どもを主体とした広がりのある実践です。
【1】いじめ予防授業(絵本、ゲミワを活用した授業)
いじめの定義についての導入後、教員が絵本を読みきかせ児童にいじめについて考えさせます。
指導者:日本では毎年とてもたくさんのいじめが起きています。では、いじめとは何でしょうか。 (※いじめの定義についての動画を視聴後、読み聞かせを実施)
指導者:このお話に出てきたのは、いじめですか?いじめではありませんか?
児童ら:いじめです。
指導者:そうですね。では、登場人物について整理しましょう。
ゲミワを使って「シンキングエラー」や「やはた行動」について考えてもらいます。
指導者:まず、加害者について考えます。加害者のキーワードは「シンキングエラー」でしたね。どんなシンキングエラーをしていますか?シンキングエラーカードの中から選んでみましょう。(シンキングエラーカードを使った活動を実施)
指導者:いじめの深刻化を防ぐためには、どんな行動が必要でしたか?
児童ら:やはた行動!
指導者:その通り。では、絵本の場面で考えてみましょう。あなたが傍観者だったら、どんな行動をとりますか?
授業の振り返りの中で、「どうしたらいじめ予防ができるか」を考えさせます。
指導者:今日はいじめ予防について学びましたね。最高学年として、学校全体に対してどんなことができるでしょう。
児童ら:「いじめはダメ」というポスターを作って、教室や廊下にはるのがいいと思います。
児童ら:「シンキングエラーはだれにでもある」と、三川小全体に広めたいです。絵本は、図書室で「おすすめの本」として紹介したら良いと思いました。
児童ら:他の学年の教室にも絵本を置くといいと思います。今日学んだことを知らせたいです。

【2】いじめ予防絵本の読み聞かせ計画
子どもたち中心で、いじめ予防絵本の読み聞かせ計画を立てます。
いじめ予防絵本を見ながら、「〇年生に読み聞かせにいくとき、どんな問いかけをするか?」を計画します。どのような問いかけをするか、どんなポイントに気を付けるかを構想します。
※資料 例:3年生、4年生への読み聞かせポイント [PDF]
【3】6年生による読み聞かせ
実際に1~5年生の教室へ行き、計画に沿って読み聞かせをします。
6年生が手分けして1~5年生の教室に行き「いじめ、みちゃった」の読み聞かせを行いました。読み聞かせをしながら「この登場人物は、どんな気持ちだと思いますか?」「遊びといじめの違いはなんだろう?」といった問いかけも行いました。
実践校での担任の感想
「いじめ、みちゃった!」は、実は私の息子(5歳)にも家庭で読み聞かせをしています。息子はとても気に入っていますし、母親としても小学校にあがる前に「いじめ」について学べるのがとても良いと思っています。授業前は「6年生の子どもたちには合わないかな」と少し不安でしたが、授業をしてみて高学年にも分かりやすく、教材としても充分に活用できると実感しました。多くの子が「シンキングエラー」や「やはた行動」という言葉を初めて知ることができました。担任として、今後の生徒指導にも役立てることができそうです。

実践校での校長先生の感想
「いじめ」という難しい問題を、オブラートに包まず、ある意味ストレートに語っている絵本だと思います。いじめ問題を曖昧にせず、分かりやすいストーリーで、子どもたちが向き合うことができる良い絵本だと思いました。「傍観者」を主人公にしている点も、とても良いと思います。授業を受けた子どもたちは、きっとこれまでの体験と照らし合わせて考えることができたと思います。今後は、この6年生の子どもたちが、自分たちの力で学校全体に広げていくことができると良いと考えています。
